症状即療法

 西医学では、病気の症状は、病気と闘っている体の自然の反応、つまり、“療法”だと考えています。症状・即・治療です。
 例えば、風邪について考えてみましょう。
 病院へ行くと、解熱剤、せき止め、のどの薬、鼻の薬など、様々な薬をくれます。しかし、これらの薬を飲んで症状がおさまったとしても、病気そのものが治ったわけではありません。重い風邪であれば何度でもぶり返し、やがて薬も効かなくなってきますし、副作用が出る場合もあるかもしれません。
 では、西医学ではどうでしょうか。
 私たちは、薬で熱を下げるようなことはしません。むしろ暖かくして熱を上げ、汗を出すようにしむけます。熱という“症状”を、押さえ込むのではなく、むしろ熱が出やすいよう、促進してやるのです。
 すると発汗によって体内の毒素は排出され、やがて自然に熱も下がってくるのです。もちろん、汗を出した時に失われた水分、塩分、ビタミンCを補うことも忘れません。
 これが西医学の考え方なのです。

◇西洋医学◇
体に現れる症状を“敵”ととらえ、
無理やり押さえ込む。
 症状=病気 

◇西医学◇
症状は体が病気を治そうとしている
“療法”ととらえる。
 症状=療法 

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