加藤さんは2月上旬、インフルエンザにかかり近医の診療で治療したが、以来、全身倦怠、筋肉痛(両肩、両腕、両大腿)がうずく。全身に力が入らない。
3月上旬、総合病院に検査入院(1週間)して精査を受けた。高CPK症(1666)とわかった。CPKの基準値は女性では30〜120である。皮膚筋炎の疑いである。
通院治療を受けるがその後、両眼の眼瞼周辺と手指に赤色の発疹が現れ、両腕の上膊は腫れて痛む。握痛著明、強い倦怠感あり、微熱(37℃〜37.3℃)あり。
入院検査と副腎皮質ステロイドの使用をすすめられたがこれを断り、4月11日、渡辺医院に入院。
全身倦怠感強く、少し歩いても疲れてしまう。血液生化学検査では、CPKが3562と異常に高い。微熱(37℃前後)続く。
●西式療法で体質改善をはかること
膠原病治療であるから、良質のコラーゲンを作り結合組織の修理再生をはかることが肝要である。
- 独特の食事療法
- 朝食廃止の二食
- 玄米(三分搗米)、生野菜食
- バランスのとれた副食
- 生水と柿茶各1リットル飲むこと
- スイマグ(水酸化マグネシウム)服用で便通を整える
- 三号型健康機による治療一日二回(金魚運動、毛管運動等六大法則の実施)
- 大気浴療法や温冷浴など
- 胸部に芥子泥湿布
4月下旬 |
下熱し、筋肉痛は軽減する。CPKは2520と低下する。全身倦怠感も軽くなり、元気になる。 |
5月上旬 |
両足下腿にも腫れと圧痛おこる。両腕及び大腿部は軽くなった。 |
5月中旬 |
微熱も下がり平熱となる。倦怠感も軽快、両腕と両大腿両下腿の腫れと圧痛も軽快する。 |
5月20日 |
血液生化学検査でCPKは1905と低下する。炎症は軽快していることを示す。 |
5月30日 |
夫君より電話。 「すこぶる元気になりました。車で外出しても疲れません。退院後にも継続して実行しているのが効果があるかなと思う」 更に10月30日の電話 「非常に元気です。CPKは124と下がりました(基準値)。主治医も不思議に思っているようです」 |
●難病皮膚筋炎が治った!!
肝機能検査の表
(表1)で、4つの酵素が全て高く、特にCPKは骨髄筋や心筋などの筋肉細胞のエネルギー代謝に重要な役割を果たす酵素の一種で、肝機能低下を示している。正常値は女性で30〜120であるが、加藤さんの場合、3560と極端に高く、皮膚筋炎の炎症が盛んに進行していることを示す。
入院治療開始後、CPKの値が下がり、退院前(5/20)には1905まで下がっている。病状が好転していることを示す。
更に、退院後も西式を実行しており、夫君のお便りにあるように、10月27日の検査では、CPKの値が124とほとんど正常値に戻ったのである。他の肝機能も全て正常となり、体調もすこぶる良く、医師も驚いていたという。
表(1) 血液検査による肝機能の推移
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入院時 |
入院途中 |
現在 |
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平成11年 4月12日 |
5月20日 |
10月27日 |
GOT |
120(H) |
96(H) |
31(正常) |
GPT |
48(H) |
40(H) |
31(正常) |
LDH |
1015(H) |
1036(H) |
423(正常) |
CPK |
3560(HP) |
1905(H) |
124(正常) |
※(H)は基準値より高いこと。
(HP)は基準値より非常に高いこと。
病気が進行していることを示す。 |