中山くんから本正月に頂いた年賀状に『先年にたいへんお世話になりました。今、現在、体の調子は万全で、今年は大学にも合格しました。東京農大ですので夏休みなどに数日間お世話になろうと思います。今年もよろしくお願いします。』とある。
中山君は小学校六年生時、リンパ腺に原発する『がん』である悪性リンパ腫にかかった。
昭和62年初めから、顔に小丘疹上下肢の皮膚のカサカサが生じ、更に、腰部に色素沈着、四肢に結節出現する。六月に某医科大学の皮膚科に入院。
(入院時所見)四肢に魚鱗癬様局面が散在、腰部、下腹部、両腋窩に萎縮を伴う褐色色素斑があり、腰部には、毛穴一致一致性の小丘疹も散在。右大腿、左上肢に直径数mmの皮下結節が数個散在。
額、鼻と口唇との間に栗粒大丘疹を伴う紅斑局面あり、リンパ腫脹なし
。
精査の結果、悪性リンパ腫(細胞リンパ腫)と診断。
治療は抗がん剤EHOPによる治療(5日間)をクールに受け、別に局所に紫外線照射も受けた。
そのうち、クスリの副作用で頭髪が抜けてきた。病状は軽快しない。そこで、主治医と相談の結果、承諾を得て、10月下旬、渡辺医院に入院、西医学健康法による独特の治療法を行う。
西医学では、悪性リンパ腫の原因については、白砂糖と動物性たん白質と脂肪の摂り過ぎと、一方、生野菜(ビタミンC、βーカロチンなど)と海草(ミネラル、食物繊維など)の不足等、誤った食事が根本原因である、とする。
したがって、治療法は、食事療法と裸療法、温冷浴及び毛管運動等が主力である。
すなわち、生水と柿茶(有効なビタミン豊富含有)並びに生野菜食(五種類以上泥状汁)を十分に摂る。
主食は三分搗玄米、バランスのとれた副食。
甘いケーキ、炭酸飲料等は控える。
毛管を主に六大法則の励行。
裸療法(毎日七回)と温冷浴を励行する。中山君は入院加療一ヵ月後には、禿げた頭髪も黒々とした毛が生えてきた。皮膚もきれいになり、体調もすこぶる良好。
一ヵ月半の入院治療で皮膚の病状は軽快、見違えるように元気になって退院した。退院後、大学院で定期的に検査を受けているが、全く異常なく軽快。
中山君が入院治療中、丁度中国内豪古自治区政府から派遣された医師研修生、高方々氏と朝克氏は、渡辺医院で抗がん剤も使用せず、漢方薬も使用せずに、中山君の悪性リンパ腫が軽快治癒したのに驚嘆していた。
3年後の年賀状では、『渡辺先生、みなさまお元気ですか。
ぼくは元気中の元気です。中学に入学して野球部に入り、見事レギュラーをとり、打順も3番をとりました。健康に注意してこれからもガンバろうと思います』とある。本年の年賀状には冒頭のように、見事に東京農大に合格、楽しい学生生活を送っている。悪性リンパ腫が見事に完治した。