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 渡辺医院より毎月一回発行されている『健康新聞』から、記事の一部を紹介します。(2006.01.28更新)



『健康新聞』第478号より

[参考文献]
(健康ナビ2002年冬号)

渡辺 正博士に聞く
風邪によく効く西医学
    健康法の決め手はこれだ
健康ナビ編集部

 薬に頼らない治療法で有名な西医学健康法。時代が変わったとはいえ、昔の人々は自力で病気を治したといいます。そんな考えに基づいた治療法を行う、西医学研究所所長の渡辺正先生に、家庭でできる風邪対策法を聞いてみました。

----便秘がちだと風邪をひきやすい?

 私の考えでは、風邪は体に老廃物、毒素がたまって弱っているときにかかります。毒素がたまるとは、つまり便秘です。便秘をすると血液中に毒素がたまり、それが体のすみずみに行き渡ります。この老廃物を外に排泄するために、発熱、発汗が起こる。つまり、便秘の人のほうが風邪をひきやすいわけです。
 風邪をひいて熱が出たり汗をかいたりするのは、ひとつの自己防衛法です。汗の主な成分は老廃物で、汗をかけばウィルスを排泄できるのです。もちろん、のどなどについた菌も同じです。ですから解熱剤などを飲んで無理に熱を下げるのではなく、とにかく発汗を促し、汗を出すのが一番なのです。

 その汗を出す方法として、初期の風邪に効く「足首交互法」と「脚湯法」があります。
 足首交互法は、大きめの洗面器を2つ用意し、1つには42〜43度、もう1つには、15〜17度の水を入れます。
 まず、くるぶしから下をお湯に浸けて1分、これを交互に温湯3回、冷水3回くり返し、お湯から初めて冷水で終わります。

◇‥◇‥◇

●脚湯法は、ぐっすり眠って4〜10時間たった後、大きめのバケツに40度のお湯を入れ、両足のふくらはぎから下を浸けます。41度、42度、43度と温度を上げていき、最後は43度で5分間まで、計20分間お湯で脚部を温めます。これら2つともかなり汗が出るので、水分を補いながら行いましょう。

 とはいっても、風邪で熱が出ているときに、断食などをしてはいけません。朝食を抜くのはいいですが、昼と夕食はおかゆや白身の魚スープ、生野菜、柿の葉茶をとるようにしましょう。
特に生野菜、柿の葉茶はビタミンCがたっぷりで、血液がきれいになるので、おすすめです。生野菜はにんじん、大根などの根菜類を5種類以上とるようにしましょう。特に大根は葉っぱつきのものが、ミネラルや太陽光線による葉緑素が豊富でおすすめです。また、柿の葉茶は普段から1日2リットルを目安に飲むようにしましょう。

 子供が熱を出したときなど、熱を下げなければという思いから、安易に解熱剤を使う人がいますが、これが取り返しのつかない事態を招くこともあります。
 私は、肉やジャンクフードが好きな暴飲暴食気味の子どもは、便秘がちで毒素がたまりやすく、高熱が出ると考えます。熱が出ているときは水分とビタミンCが不足しているので、水や柿の葉茶、オレンジジュースなどをたくさん飲ませるようにしましょう。

 また、老人などはただの風邪ではなく、肺炎を併発していることもあります。こういう人は肺が弱っている場合が多いので、肺を丈夫にする訓練を日常的にするといいでしょう。
 また、痰がたくさん出てのどにつまる人がいますが、これは肉などを多く食べる栄養過多の人がなるものです。こういった人たちは、ぜひ「からし泥湿布法」を試してみてください。
 この方法は、若い人たちにも効果があります。やり方は図に説明するとおりで、芥子粉は近所で手に入る安いものでけっこうです。これをやると、肺の中のうっ血がとれてきれいになり、胸がすっきりします。日常的に行うと肺が丈夫になり、風邪もひかなくなるので、おすすめです。

----予防することも治療のひとつです

 西式では、予防することも治療のひとつと考えます。ですから、普段から、体に毒素をためず、抵抗力をつけるようにしてください。
 まず、お風呂では「温冷浴」をおすすめします。温かい湯船につかった後、水シャワーを浴びます。水シャワーは足から徐々に心臓近くにもっていくようにしてください。これを7回1セットにし、毎日行えば抵抗力がついて風邪をひかなくなります。
 また、西式が提唱しているもので、仰向けに寝て、両手両足を垂直に上に上げ、微振動する「毛管運動」と、両手を頭の後方で組み、腰を左右に振る「金魚運動」は、頚椎や背骨のズレを直してくれます。頚椎は、肺やのどに関係が深い部分なので、ズレを直すことは風邪の予防にもつあんがります。骨格の偏りをなくし、正しい姿勢をとることが健康でいられる基本にもなります。
 寝る前にこれらの簡単な運動を行い、1日のズレをとってから就寝すれば効果的でしょう。「風邪は万病のもと」と言われるように、中途半端な直し方だと、尾を引いてしまいます。抗生物質や解熱剤をあまりひんぱんに使うと、一時的に熱は下がりますが、微熱がなかなかとれなくなってしまいます。
 昔を薬などなかったし、人間にはもともと病気と闘う力が自然と備わっているものなのです。それを安易に薬に頼ってしまうと、本来、人間が持っている抵抗の力も弱まってしまうし、ますます体が弱くなってしまいます。
 現代人は、どうしても食べすぎで栄養過多になりがちです。腹8分目を心掛け、なるべく腸をきれいにしておきましょう。

(次回更新につづく)

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